中国軍は年末年始も絶え間なく台湾周辺空域・海域に軍用機や軍艦を接近させて台湾を威嚇している。今年になりこれまでのところ(6日)最も多くの軍用機を中国が送り込んだのは1月2日(2日午前6時から3日午前6時)で、合わせて24機の軍用機と7隻の軍艦が台湾周辺に接近した。
このような中国軍機ならびに中国軍艦の台湾接近は過去数年間にわたり続けられているが、昨年(2024年)台湾周辺空域に接近した航空機は一昨年の1.8倍にも達した。2023年に台湾の防空識別圏(ADIZ)内に侵入した中国軍機はのべ1,703機であった。それが2024年には3,069機へと、およそ1.8倍に増加した。また、ADIZに侵入しないまでも台湾軍当局が警戒態勢を高めるほどに接近した中国軍機は5,110機と2023年より1割近く増加した。軍用機のみならず中国軍艦による台湾直近海域への接近は合わせて2,501隻と2023年より32%も増えている。
とりわけ中国軍機と中国軍艦の接近が急増したのは2024年夏以降であり、それはアメリカ大統領選挙(2024年11月)に向けてバイデン政権もトランプ陣営も反中姿勢と台湾の軍事的支援強化を声高に唱えたのに呼応した形といえる。

すなわち、中国側はアメリカの台湾への軍事支援など眼中にないということを鮮明にしたのである。中国政府・軍当局は、アメリカ政府による対中強硬姿勢が見せかけのものであること、すなわちアメリカには中国と直接戦争する意思も戦力も持ち合わせていない(ただし核戦力は別であるが)ことを十二分に認識しているからにほかならない。